良い家 造ります
ちなみに、東京府中市馬場大門の欅並木は、樹齢は約300〜800年と推定されています。
関東以北で青森県を除く地域から優良な欅原木が伐採されます。
因って、残念ながら石川県は優良木の産地ではありません。
一番の産地は岐阜県です。
当店の名前は『喫茶 大工集団 欅』と申します。
この店名にもなっている欅は非常に個性のある木です。
その個性とは・・・
Logのリビングにあるテーブルは欅で作りました。
この欅は家を立て替えて頂いたお客様の以前の家に用いられていた欅を頂いたもので、約100年は経っている物ですが、今でも動いて自己主張をしています。
以上のように非常に個性のある木です。
しかし古来より日本人はこの個性がある故に欅を尊重してきました。
堅くて、加工しにくく、いつまで経っても動いてどうしようもない木なのですが、木肌や杢目は素晴らしく綺麗で、日本人の美意識にも影響を与えてきたと思われます。
西洋ではこの美の意識の違いから用いられることが無かったのでしょう。
こんなに加工しにくい木なのに日本では随分と昔より使われてきました。
これがもし西洋ならば使われなかったであろう木です。
日本を代表する優良材として世界的にも有名な樹種です。
特徴は、材に光沢があり、杢目がはっきりしています。
そしてとても硬く強い木です。
材として強度や耐湿性、耐朽性に優れていることなどから、古くより社寺仏閣に多く使用され、特に天井、床木、大黒柱が代表的です。
この半世紀は、民芸品、家具、内装材としてあます所なく使われています。
使用するには完全乾燥し、狂いやあばれを落ち着かせるまでに、かなりの時間を要します。
辺心材の区別ははっきりしており辺材は淡い黄褐色、心材は黄褐色で、材質肌目は疎で美しい様々な杢を有します。
欅は高価なため突板加工(薄く剥いだ物を合板の表面に貼った物)されて、床の間の床板、違い棚、地板、棚板、地袋の天板などが銘木関係の標準品として合板材のセット物で生産されています。
また庭木、街路樹、盆栽、家具、太鼓の胴、彫刻などに使われます。
寿命の長い木なので天然記念物に指定されるものも多く、文学や歌にもよく登場します。
当店では、【玄関ポーチの柱と手摺り】、【洗面所のボール】、【テーブルの脚とした臼】、【キッチンとトイレの框】に用いました。
欅 (けやき) 【Zelkova】
学名 【Zelkova serrata】
Zelkova は、この木に対するコーカサス地方の土語(zelkoua、tselkwa)からきています。
serrataは鋸(のこぎり)歯のあるという意味です。
欅の葉の周りが鋸の様にギザギザになっているからです。
原産地は、日本を含む東アジアです。
奈良県御所市長柄の欅
← 如輪杢 (岐阜県高山市産。樹齢797年) 欅には美しい模様の杢が良く出ます。杢の出る部分は樹皮上に親指で押した様な丸い窪みがあって、樹皮を剥ぐと瘤が見えます。この下の材が玉杢の出る部分です。 欅の杢は玉杢、如輪杢、葡萄杢、笹目杢などがあります。 |
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← 玄関ポーチの三本の柱は 『大工集団 欅』が以前に住宅を建てていただいたお客様がお住まいになっていた家の梁材をいただき、加工して使いました。 手摺りはこれも頬杖として使われていた欅です。 |
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← 洗面ボール ボールの部分の欅は、ワタシのお手製です。 |
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← テーブルの脚 因みに、これは大きい方の臼です。 この臼は餅をつく臼よりも深く剔ってあり、味噌をつく臼でした。 (もう一つの小さい方の臼は餅つきの臼です)
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← キッチンの廊下側の框です。 | |
← 板目 この欅は樹齢507年でした。 507年という時間が作った芸術です。 |