~ 店に使われている 木の話 ~
ブナ (橅・山毛欅)
学名 Fagus crenata
Fagusは、ギリシャ語の phagein(食べる)に由来しています。これは堅果が、食用になるためです。
crenataは円鋸歯状の、半丸状の鋸歯を持ったという意味です。
落葉高木。幹は直立で、樹皮は灰白色で、平滑です。
特徴としては、温帯の山地に生え、高さ25メートルほどになります。
葉は互生、葉身は辺縁が波状です。側脈は7~11対で平行に真直ぐのび、葉縁の凹部にまで達します。互生し、長さ約5~8センチの楕円形で革質でやや厚いのが特徴です。
日本の落葉樹の代表的な種で、温帯林の肥沃な土地での優先種として大群落を形成します。
実は卵形の堅果でソバの果実に似ています。
花は雄花です。黄色で枝の下部から垂れ下がります。
雌花は枝の丈夫の葉の脇からでて、上を向きます。(5月頃)
分布は、北海道南西部、本州、四国、九州と広範囲に見られます。
陰樹で我が国の温帯林を構成する主林木です。
東北の北神山地はユネスコの世界遺産にも指定されていますが、そこにはブナの自然原生林が広がっています。
白山にもブナの原生林があります。是非一度行ってみてください。
ブナ林は落ち葉が堆積し、フカフカで気持ちがいいですよ。
ブナ林は保水能力が高く、自然のダムと言われるほど水を蓄えてくれます。
現在ではブナ林の伐採により山の保水能力が無くなり、山崩れ等の災害が起こっていることは皆さんもお聞きになったことがあるでしょう。
ブナ林、特に森は保存しなければならないのではないでしょうか。
用途は、(材は腐れやすく耐朽性はありませんが)家具、盆栽、器具、パルプなどに利用されています。
果実を炒れば食用になり、樹皮は染料にも用いられました。
↑ 当店ではカウンターの脚として、また外では立木時に中がウロとなったブナの丸太をお盆の置き台として設置しました。