大工集団 欅(けやき)

原木から木材へ
〜業者に渡るまで〜
 国内材の場合は、山で立木を伐採し原木(丸太)になります。これを市場でセリにかけて各業者が落札し、買い入れを行います。また、木の持ち主と直接交渉して、買い入れる場合もあります。

 外国材の場合は、現地で直接買い入れる場合もありますが、製材され板材や材木の状態で輸入されるのが増えているようです。原木で輸出してしまうと、現地での加工賃が取れなくなってしまうためです。

 これらの原木や材木は、良質のものからツキ板用・板材用と各業者が選木して入札します。悪い材はチップ用・芯材用となり、良い材は、名木(神木)の部類になります。たとえば、日本の代表的な木であるケヤキは、捨てる部分が殆どありません。太い枝は、民芸品用。根本の部分は、餅つき用の臼として。根の部分は磨いて装飾品にすることもあります。もちろん、本体の部分は、柱用・突き板用・板材用として使用されます。


〜製材〜
 同じ樹種の木であっても、同じ木目・同じ色をしたものはありません。それぞれ、立っていた場所の環境(土の成分・日照条件・他の木との間隔)が違うためです。それは、人間の顔・体型・性格が違うのと一緒です。そのような木を市場では、原木の状態で判断してセリ合ういます。

 長年の経験や勘を積んだプロでも、たまには大損することだってあります。こうして買った原木を木取り・製材をします。この時、職人の腕によって歩留まりよく、いい製品に出来るかが決まってくるのです。節などの欠点をいかに早く逃がすか、曲がっている木目をなるべく真っ直ぐにするかが、全て職人の腕にかかっているわけです。

 製材後は、乾燥させ(天然乾燥、人工乾燥)てから、材木屋に入ってきます。そして、材のランクにより工務店や大工さんが家を建てたり、木工所が家具や漆器を作ったり、梱包屋が木箱を作ったりするわけです。
           
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